商標登録「ホヨヨボール®」はKiriToriSen

 

 

 

ホヨヨボールの製作は、まず布をカットすることから始めます。

カラーによって生地の硬さが違うので、出来上がった時に基準の強度になるようカット幅で

調整しています。

カットした布を紐状にならし繋ぎ合わせ、筒型に編んでいきます。

コットンが紐状になっている「ズパゲッティ」と呼ばれる市販の糸はあるのですが、理想の

硬さではないためこういった手数をかけています。

 

「ホヨヨボール」は元々、幼鳥期に脚弱だった私の愛鳥のために考えて作ったものです。

(文鳥の日)

思いのほか愛鳥が気に入ってくれて、中でくつろぐ姿がホヨヨ〜としていて可愛らしく、SNSに

掲載してみたところ予想以上に反応があったので商品化してみようと思い立ちました。

やるからにはきちんと会社として販売したかったので、事業主登録をして「KiriToriSen」という

屋号を持ちました。

素人ながらに勉強しホームページも作成しましたが、SNSやネットのみの広報で本当に売れるの

だろうかと不安に思っていました。

2016年10月1日、初めて「ホヨヨボール」をご購入して下さったお客様がまた次のお客様を連れて来て

下さり、ひとつ、またひとつと製作販売することができ、少しずつですが「ホヨヨボール」という

少しおかしな名前の小鳥グッズが周知されるようになりました。

 

そんななか、匿名フリマサイトで模倣品が販売されるということが起こりました。

小さな小さな喜びを繋いでここまでやって来させて頂いたのにという悔しさと、素材にこだわり細やかな

工夫を施していることを無下にされた怒りを感じましたが、良心に訴えかければどうにか止めていただける

と思っていました。

しかし、ひとつ消えてはひとつ増えるように、この問題は完全には解決されませんでした。

きっと販売されている方々に悪気は無く、似たような糸を手に入れて自分にも作れそうだから売ってみよう

と思われたのだと思います。

私達と同じように愛鳥さんへの愛情からされていることなのかもしれません。

それでも、他の方が作った商品が「ホヨヨボール」という名前で二次販売されているのを見て、やはり

どうにか対策をしていかなくてはと思いました。

悩んだ末に、法的に保護される商標登録を申請をすることにしました。

また、それだけではただ起こりうることへの対策でしかないので、合わせて広報にも力を入れていこうと

考え、切り絵作家のYUYAさんに相談し「ホヨヨボール」の中でくつろぐ小鳥を切り絵で描いていただき

それをKiriToriSenのシンボルマークとしました。

シンプルで力強いのに、なんだか小鳥の表情が滑稽で見ているとこちらがほころんでしまう、KiriToriSen

のコンセプトそのもの!と言えるシンボルマークです。

 

 

これまでネットのみの販売で、実物を手に取って見ていただく機会を持っていなかったので、小鳥飼いさんたちの

憧れのショップである国分寺のピッコリアニマーリさんにお願いして商品を置かせていただくことにしました。

このことは、ネットを使わない層のお客様にも知っていただく機会をいただけたと感謝しております。

 

商標登録には費用も時間もかかると聞いていましたが、待てども待てども承認の連絡は来ず、もしかして

「ホヨヨ」自体ダメなの? アラレちゃんがまだ権力を持っているの?と不安に思っていました。

そして忘れた頃に「商標登録証明書」が届きました。

10月に申請し、7月の終わりにようやく承認が下りたのです。

晴れて「ホヨヨボール®」はKiriToriSenの商標登録商品になりました。

 

生体が使用する商品の販売には少なからず責任を感じます。

安全性を一番に考えて作っていたとしても、完璧なものというのはこの世に存在しないと思っているので、

商品をお届けした後もどうか安全で健康に過ごしてくれるようにと日々願っています。

販売からもうすぐ2年。

KiriToriSenの「ホヨヨボール®」と知っていただくために、これからも「手にしたひとが思わず笑みを

こぼすようなモノづくり」を目指していきます。

 

商標登録という堅苦しいことをしましたが、ご自分や家族、ご友人の愛鳥さんのために同じようなものを

無償で作っていただくことは全く問題ありません。

ただ「ホヨヨボール®」という名前を使うときに、このコラムを少しだけ思い出して頂ければ嬉しいです。

 

「ホヨヨボール®」はKiriToriSen、

「ホヨヨボール®」のKiriToriSen、です。