ブイプー(BUOY POOL)

 

 

もうすぐ10月。

ホヨヨボールの製作販売を始めて1年になります。

嬉しいいことにたくさんのご注文をいただき、そのひとつひとつを大切に編みながら

ふわりと思い描き始めたものがありました。

このホヨヨボールのように、小鳥と暮らす人たちが思わず笑みをこぼしてしまうような

何かを作っていきたい。

 

 

小鳥の大好きなことといえば、

ごはん、さえずり、人の手の中。

お日様、毛繕い、そして、水浴び。

 

ことりをお迎えしてすぐ、まだ4月の肌寒い中、人間の私がどうやって水を浴びることを

教えれば良いのか悩みました。

真似して教えるわけにもいかず、蛇口から出る水を手で受け止め水たまりにし、そこに

怖くないから入ってごらんと何度も試みました。

水への警戒心がほどけてくると少しずつ近寄り、えいっと飛び込んでからは本能のまま。

そうすることを知っていたかのように水を浴び始めました。

当然両手で水たまりを作っている私は、しぶきを顔面で浴びることになったのですが、

なんだか嬉しくて笑っていました。

 

それからは市販のバードバスでも水浴びができるようになり、その可愛らしさや、

羽を濡らしすぎて困惑する姿に日々癒されていました。

 

きっとこれは幸運な例で、水を恐がりなかなか上手に水浴びできないという子がたくさん

いると思います。

ことりの次にお迎えしたこむぎがそうでした。

 

今度は人間の私ではなく、ことり先生に水浴び教室を開いてもらいました。

 

 

しかし、バードバスの縁に立ち尽くしたまま、なかなか飛び込まず。

 

 

飛び込んだ後もすぐに逃げ出してしまい、なかなか上手に出来ませんでした。

 

 

それは成鳥になっても変わらず、未だ飛び込むまでに時間が必要です。

 

 

暑い夏の日、バードバスに少量の水を入れて外出後、戻って見ると水浴びした形跡があるのは

ことりだけということもありました。

 

次にお迎えしたこさじは、1日に何度も羽が束になってしまうほど激しく水浴びをする子でした。

やっぱり、小鳥は水浴びが大好きなのでは!

 

日が暮れて誰もいなくなった噴水公園に小さな野鳥たちが集まり、昼間子ども達が遊んだ

水たまりで上手に羽を洗う姿を見て、こんな風に家でも水浴びをさせてあげたいと思いました。

 

水たまりのようなプール。

小鳥の身長や足や爪の長さ、性格や性質を考慮し、ちょうど良いサイズで設計し、サンプルを

作って頂きました。

ビニールという特質上、怖がらないかと心配していたのですが、すぐにこむぎが近寄ってきて

水を飲み始めました。

 

水浴びが大好きなこさじは、すぐに飛び込みました。

 

しばらく3羽で様子を見て、問題がないようでしたのでプールのプリントデザインを考えました。

思い描いたのは、船舶の浮標。

船のデッキに掛かっている救命用の浮標です。

浮標=ブイ  ということで、すぐに「BUOY POOL」という名前を思い浮かべました。

読み方は「ブイプー」

その音のファニーさが、私達の作りたい「思わず笑みをこぼしてしまうもの」にぴたりと

はまりました。

 

そして、デザインサンプルが手元に届き空気を入れてみると、思い描いていたそのものが

現れたので、心躍らせました。

 

 

さて、これは小鳥用のビニールプール。

使ってくれなければ意味がないのです。

 

 

早速、こむぎが怖がらずに近寄って来ました。

チューブに止まったときの足の安定感も問題なし。

 

こさじはすぐに水浴び。

すてきなプールが出来上がりました。

 

 

船舶の救命用浮標のように設置して頂けるよう、上部にフック用の穴を設けました。

毎回水を替えたあと、このように掛けておくと乾かすこともできますし、インテリアとしても

楽しんでいただけると思います。

 

 

たくさんの小鳥達がこのプールで水浴びをし、それを見つめる人々に笑みがこぼれますように。

 

 

KiriToriSenの「ブイプー(BUOY POOL)」は9月20日(水)発売です。

どうぞよろしくお願い致します。

 

※ビニール素材ですので、フィンチ専用のバードプールとさせていただいております。