八十八夜、新茶のはじまり vol.1

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八十八夜

立春から数えて、八十八日目。

春から夏に変わりゆく節目の日、茶畑では収穫の最盛期が訪れます。

黄金の緑に輝く、静岡・牧之原台地。

摘採した茶葉を、いち早く工場に運び込もうと急ぐトラック。

新茶をたのしみに待つ人々のために、今日も慌ただしく働いています。

 

 

 

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一番茶の摘採期間は、およそ12日間ほど。

深く刈り落とした樹の勢を回復させ、6月下旬頃には二番茶を収穫する。

より良いお茶を届けるために、お茶農家は1年中チャの木と向き合い、

季節ごとの手入れに精を出している。

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摘採機の幅に合わせて整備された畝。

管理が行き届いた茶畑を、摘採機が泳ぐように往来している。

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摘採した瞬間からはじまる、茶葉の酸化。

清々しい新茶の香りと新緑の色合いを失わないよう、トラックに積まれた茶葉は

素早い動きで荒茶工場に荷受けさせる。

時間との闘いである。

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運び込まれた茶葉は、すぐに給葉機に集められ、蒸して 揉んで 乾燥させ、

茶葉の酸化をとめる作業が行われる。

これで収穫・製茶しただけの「荒茶」のできあがり。

およそ100kgの生葉が、約4時間かけて50kgの荒茶になる。

農家の自営工場や、共同工場でつくられた荒茶は茶市場に出され、買い付けが行われる。

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朝5時50分。

約50工場の荒茶が届く。

これらを全て検茶し、どの荒茶をどれくらい仕入れるか、茶師が決める。

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「欠点は必ず香りに出ます。」

味を見極めるため湯冷ましせず、あえて熱湯を注ぐ。

全ての養分が溶け出すので、渋み・苦みが香りや味によく出るという。

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茶葉を摘採し、いち早く工場に持ち込まなければ生葉が蒸れて香りに出る。

茶師は、こういった作業を毎日行い、仕入れる荒茶の種類と量を決めている。

すべてがオートメーション化されているように思っていたお茶の生産も、

人の手で育まれ、

人の目で選び抜かれ、

私たちのもとに届いているのだ。